ご挨拶

チャレンジのないところに明るい未来はない

公益財団法人日本アウトワード・バウンド協会
名誉会長 近衞忠輝

 

 

アウトワード・バウンドが我が国で活動を始めてから、今年で44年を迎えます。海外でその存在を知り、ぜひ日本でも広めたいという夢を分かち合った一握りの人たちの情熱が、それを実現させました。最初はあちこちを転々としながら小規模に、そして長野県小谷村に活動の拠点を見出してからは、着実に発展の歩みを進めてきました。これまでに活動に参加した人の数は、延べ8万4千人にも上り、彼らがアウトワード・バウンドの立派なサポーターに成長しています。

しかし、活動が広まり、どんなに存在が知られるようになっても、なかなか評価されません、また公の支援を受けることもできません。そこで、平成5年頃から法人格を取るための取り組みが始まりました。あいにく経済は低迷を続けており、必要な基本財産を築くための寄付を集めることは容易ではありませんでした。法人格が無いために免税とならず、寄付が集まらないために法人格が取れない、といった悪循環が何年も続きました。そして関係者の努力がようやく実ったのは、平成18年のことです。もちろん法人格を取得したからといって、アウトワード・バウンドの活動が変わったわけではありませんが、日本アウトワード・バウンド協会の目的と活動の実績が公に認められたことは、これまでの参加者を含む全ての関係者にとって、喜ぶべきことであるのは間違いありません。

自らを鍛え、自らを信じ、その上で他者と関わり、共通の目標のために助け合ってゆく、それがアウトワード・バウンドの目指す生き方であり、今、我が国で一番求められていることではないでしょうか。チャレンジのないところに明るい未来はない、そう信じて皆さんと共にアウトワード・バウンドを運動として発展させていきたいと思います。


 

 

夢と希望に満ちた新しい社会を構築する

公益財団法人日本アウトワード・バウンド協会
会長 稲澤宏一

 

 

1972年、マレーシアで、冒険教育機関「アウトワード・バウンド・スクール」(OBS)の存在を知ってから45年の歳月が経ちました。アウトワード・バウンドの教育理念、「奉仕・努力・不屈」の精神で、「どのような困難に遭遇しても、決して挫けることのない強固な精神力」と「人に対する思いやり」を兼ね備えた青少年を育成する教育方法・哲理に感動し、未来の日本の教育を憂い、アウトワード・バウンドを日本にも誘致したいとの思いを強くしたのが、この活動の始まりでした。

当初、アウトワード・バウンドの誘致・設立運動を、東京青年会議所・日本青年会議所にて推進し、その後、私がこの設立運動を引き継がせていただきました。17年間の準備期間を経て、1989年にアウトワード・バウンド・ジャパンが創設されてから28年が経過しました。少しずつではありますが、社会的認知度も高まり、野外教育界でも影響力を発揮する立場になって参りました。現在では世界33カ国のネットワークを持っております。目標でありました公益財団法人化によって、よりグローバルな対応のニーズが高まってきました。公益財団化への道程は長く険しいものでしたが、これも財団の基本財産へのご寄付をいただいた方々、国内外よりのご支援・ご指導・ご好意の賜物と、心より感謝申し上げる次第でございます。