日本で救急法(ファーストエイド)と言えば都市部を想定した心肺蘇生法が一般的に知られており、講習会も様々な団体によって行われています。しかしながら現状では医療機関に引きつぐまで時間のかかる、野外環境下を想定した体系的な野外救急法が確立されていません。実際に野外にいる際には、心肺蘇生法を行うよりも様々なけがや病気に対処することが多く、その中でも緊急を要し素早く対処することや長時間にわたる適切なケアによって人命を救い、後遺症を防ぐことができるケースも少なくありません。しかしそういった医療知識を含めた勉強をすることができるのは、医療関係者に限定されています。 今回のウィルダネス・アドバンスド・ファーストエイドコースは野外環境下を想定し、最新の医学知識や根拠をもとに医療関係者と野外活動のプロフェッショナルによって体系化された30年以上もの歴史のある野外救急法です。現在日本では学ぶことのできない、野外先進国であるアメリカの最先端の野外救急法を学び、資格を取得できるものとなっております。
URL:http://www.wildmed.com/
1978年にアメリカのアウトワード・バウンドにアウトドアでの医療トレーニングとリスクマネジメントを提供した団体で、それ以降アウトドア指導者やリーダー、救助隊を対象にコースを提供しています。主な受講者としては野外を職業としているプロフェッショナル・団体スタッフ、山岳ガイド、レスキューを職業とする人、ナショナルパークサービス、野外に関わる大学生、救急隊員、FBI、林業や山で働く労働者など様々です。 また、世界中のアウトワード・バウンドやYMCAといった北米の各野外団体、野外を学べる大学などが主催してコースが行われ、野外に関わる関係者が初めに取るべき資格となっています。現在の状況ではアメリカやカナダなどに渡航をして英語でコースを受け、資格を取らなければなりません。本コースはインストラクター2名(アメリカ人と日本人)が担当し、英語(日本語通訳あり)と日本語の両方で行います。ぜひこの機会に資格を取得して下さい。
日程(2011年)
①11月13日(日)~16日(水) WAFA(長野校開催)
②11月19日(土)~22日(火) WAFA(愛知県開催)
③11月26日(土)~29日(火) WAFA(兵庫県開催)
④12月 1日(木)~ 4日(日) BRIDGE(兵庫県開催)
⑤12月 8日(木)~11日(日) WAFA(東京開催)
⑥12月13日(火)~16日(金) WAFA(長野校開催)
⑦12月18日(日)~21日(水) BRIDGE (長野校開催)
(③と④、⑥と⑦は連続参加が可能です)
参加費(税込)※宿泊食事費を含むコース
①⑥一般66,600円/学生61,600円 ⑦一般/学生54,600円
※上記3コース(長野校開催)の参加費にはコース中の講習費、資料代、装備費、保険料、および宿泊食事代(3泊10食分)が含まれます。コース前後の宿泊に関しましては、別途ご相談下さい。
参加費(税込)※宿泊食事費を含まないコース
②⑤一般65,000円/学生60,000円 ③一般57,000円/学生52,000円
④一般/学生45,000円
※上記4コースの参加費にはコース中の講習費、資料代、装備費、保険料が含まれます。宿泊食事代は含まれませんが、コースを開催する施設にて利用できるよう設定しますので、申込時にご相談下さい。
開催地
①⑥⑦OBS長野校
対象
16才以上の方。
定員
①⑥⑦ 21名
②③④⑤ 24名
申込締切
各コースの開始日10日前まで。 ※定員になり次第締切(先着順)
10日前以降にお申込みの場合はお電話にてご確認下さい。
こんな人たちが参加されました
野外教育団体職員/野外施設(自然の家など)職員/環境教育団体職員
児童養護施設職員/大学教授・講師/学校教員/大学生/看護師
山岳ガイド/スキーパトロール/アウトドアスクールインストラクター
ラフティングガイド/ツアーガイド/ナショナルパークガイド/林業関係者
自転車メーカー勤務/他多数
資格
WAFAコースを修了(テストに合格)された方はWMAより、3年間有効のWAFA・アナフィラキシー・アダルトCPR修了証が授与されます。さらに、ステップアップをご希望の方は、3年以内にWAFA-TO-WFR BRIDGEコース4日間に参加、修了されますとアウトドア・プロフェッショナルレベルのWFR(WILDERNESS FIRST RESPONDER)資格を取得可能です。
内容
コースは36時間(4日間)で行われます。基本的には午前中は室内での講義、ディスカッション、 クイズ、午後は室内や屋外での実技、シミュレーションなどを行います。夜は自習や休息など、自由に過ごすことができます。BRIDGEコースではWAFAのカリキュラムに加え、担架での搬送やチームによるS.A.R.(サーチ&レスキュー)など、より実践的で広範囲な事故や傷病への対応力を磨きます。
WAFAコーススケジュール(例)
<DAY1>
手続き/導入/一般概念/患者評価法(PAS)/心配蘇生法
循環器系/呼吸器系/神経系/感染予防/一時救命処置
<DAY2>
クイズ(復習)/ケーススタディ/脊椎評価/筋骨格系障害
リフト・移送・救出/添え木固定/実習
<DAY3>
クイズ/ケーススタディ/体温調節/毒・咬傷・刺傷
創傷と火傷/アレルギーとアナフィラキシー/雷/即興傷病者搬送/実習
<DAY4>
ケーススタディ/バックカントリー医療/医療法律/PAS実習
シミュレーション/最終テスト(筆記・実技)/まとめ
BRIDGEコーススケジュール(例)
<DAY1>
手続き/導入/WAFAの復習(患者評価法・循環器系・呼吸器系など)
PAS(患者評価法)実習/一時救命処置
<DAY2>
クイズ/ケーススタディ/WAFAの復習(神経系・脊椎評価・筋骨格系など)
PAS実習/脱臼/固定/担架での搬送・確保/実習
<DAY3>
クイズ/ケーススタディ/アレルギーとアナフィラキシー/高度障害
凍傷/溺水/捜索と救助/担架作成/シミュレーション
<DAY4>
ケーススタディ/バックカントリー医療(薬品)/救急キット/PAS実習
シミュレーション/最終テスト(筆記・実技)/まとめ

何より一番大きかったのは「自分が現場でどう動くかを具体的にイメージできる」ようになったことです。それは大きな自信になりました。なぜそんな風に具体的に役に立つのか。一番の違いは今目の前の傷病者に「何が起こっていて、何が問題か」「何をどう処置すれば良いか」ということが、ある一つのベーシックな知識の元、スッキリとまとめられていて分かりやすいことです。
WMAの野外救急法では、一番初めに人の生きる仕組みと死ぬ仕組みの講義があります。これが救急法の全ての基礎となっています。なぜ脈拍をとるのか、なぜ皮膚の色や温度を見るのか、なぜ意識があるかないかを見るのか・・・。体の中で起こっていることを体がはっきりと教えてくれるからです。医療器具の無い野外ではこれしかないのだ、ということを現場でも実感します。
「助けたい」「力になりたい」という気持ちを具体的に形にできる。そういう力を野外救急法は与えてくれます。
広島登山研究所 今村みずほ(2010年WAFA・BRIDGE修了)







